新築一戸建て完成済み物件における住宅構造部位の強度低下に係る不適格な施工品質による木構造体不具合事例をレベル7にて照会いたします。
建築鑑査技師の一級建築士が木造建築耐震診断および木造住宅劣化調査で培った知見でチェックした検証事例から、チェックポイントとして重視すべき木構造安全性能の不良象例です。
構造安全性能不良の検証地域は、東京 埼玉 神奈川 千葉 茨城・東京都近郊の地域内で検証した不良事例です。
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下記の不具合事例リストは、引渡前の内覧会同行時に検証した新築戸建て住宅の不具合種別事例です。(LV8およびLV1などは新築マンション専有部と同類象例です)
木造戸建て住宅の木構造劣化調査および住宅耐震診断調査実績に裏打ちされた一級建築士が、ガルア式チェックシートに基づいて木造住宅構造品質の精度チェックを検証した、構造強度や部材劣化耐久の品質安全性に支障及ぼす象例を本章にて照会します。 ここで紹介する構造安全性不良事象の事例は建築通念上 正当な建築技術を以って改善・改修が可能な象例と考察します。 尚、弊社で照会する全ての不具合事例は、新築住宅不安を煽る目的で公開している訳ではございません。そして、"知らない事も安心の一つ"であり、更に「できている物…建売だから…仕方がない」とお考えの買主の方におかれましては、大変失礼ながら本章をご覧にならないようお勧めします。 |
LV7 屋根構造面材 | |
屋根構造象例分類 | |
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屋根構造象例対象 |
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7a1 野地板釘止め外れ欠格事例(屋根構造・屋根面材の応力強度と耐久性能に支障ある事象)当該検証事例は木造2階建ての新築戸建て建売住宅です。内覧会同行チェックの屋根裏進入精査による検出した屋根面構造合板野地板の釘打ち止めが外れた施工不良実態です。 合板野地板の取付け釘N38を150㎜間隔で垂木に当てられてない不良事象が他箇所にも検証された現状から「屋根構造強度および耐久性能に支障ある瑕疵」が存在する新築住宅と考査します。 警鐘:昨今の異常気象に起因する大型台風・65㎧級強風が飛来する日本です、標準の施工を極普通に仕事される事を望みます。 | |
7a3 野地合板損傷不良事例(屋根構造・屋根面材の応力強度と耐久性能に支障ある事象)この検証事例は木造2階建ての新築建売一戸建て住宅です。 屋根裏進入精査を含む内覧会同行買主サポートで検証した屋根面構造の野地合板材が割れ損傷した異常な建材不良現状です。 新設材である合板野地板の割れ損傷事象が検証された現状から、部材耐久性能ならび屋根構造強度に支障ある部分が存在する」新築建売住宅と考査します。 警鐘:建築施工知識を少しでも有する者が観察すれば、このように割れ損傷する事態は施工中に解って筈です、原因は施工精度管理の不作為によるものであり、耐久性能低品質の新築住宅に他人が住まう事への恥を知らない仕事です。 | |
7a4 野地合板湿潤不良事例(屋根構造・合板変形に伴う屋根構造耐力維持と防腐性能に支障ある事象)当不具合事例は木造2階建ての新築戸建て分譲住宅です。 内覧会同行サポートの屋根裏進入精査でチェックした、屋根面材の野地合板材が湿潤事象の実態です。 目視可能範囲の検分では湿潤痕跡部分の野地合板に膨らみ・反り・捩れ変形は生じておらず、含水率は11.5゚/wtの現況から合板材自体には異常がないと言える。 しかし、乾燥状態や釘止め部分の合板材状況によっては「腐朽化の加速および屋根面構造の維持耐久性に支障及ぼす恐れが存する」新築完成時の建売住宅と考査します。 右写真は屋根面の下地合板材の含水率が7.9゚/wtを検証した一般的な適正事例です。 補足:合板材自体は短時間の濡れに対しては十分に乾かせば強度上の問題はないが、長時間曝露された場合には加水分解が進行して単板部の木質成分(セルローズ・リグニン物質など)が水液で溶け出し拡散・膨張アクのようなシミ状になって現れる。更に屋内側から湿気などが付加された場合はカビ類植生を誘引する恐れもある。要するに木材は雨水に晒さない事である。[参考資料:(財)日本木材総合情報センター、日本合板工業組合連合会] | |
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LV7 屋根構造垂木 | |
屋根構造象例分類 | |
屋根構造象例対象 |
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7b1 垂木端部貫通割れ破損不良事例(屋根面構造の応力強度と耐久性能に支障ある事象)当垂木部材の破損事例は在来工法木造2階建ての新築一戸建て建売住宅です。 内覧会立会いチェックで検証した、風圧や積雪加重を支える屋根面構築骨組み部材である垂木材の仕口部分が割れ破損した構造部材の実状欠格です。 住宅引渡しに至る迄の期間に自然災害等で被害した事実はなく、また乾燥割れ事象の要因が見当たらない現状から、木材加工時もしくは建築工事中に破損したと考えられる施工業者側の「瑕疵が存する可能性が極めて高い」と考査します。 回想:当該サイズ(2×4)の垂木材をこの様に組み掛ける場合、一般的な施工では右写真の接合金具等(参考)を取付けるが、それさえ無視するので在れば、枠組壁構法用材木を併用しない方法で施工すべき部位である。 | |
7b3 垂木端部裂け割れ破損不良事例(屋根面構造の応力強度と耐久性能に支障ある事象)この垂木部材の仕口破損事例は新築一戸建て木造在来工法の建売住宅です。 内覧会同行の買主チェック立会いサポートで検出した、屋根面構築骨組み部材である垂木材の仕口部分が釘打ちで破損割れした構造部材の打損現状です。 引渡前住宅を買主が現物確認を行う迄の工事期間中に30㎝を超える積雪および風速30㎧以上の天候、または震度6.5以上の地震を受けていない実状から、木材加工時もしくは建築工事中の釘打ち作業時に破損した状況的事象観察にて「施工瑕疵が存する可能性が極めて高い」と考査します。 余談:近年 多発する象例ですが、粗雑な技能を木材や道具に転化した言い訳は"的外れの責任逃れ"に聞こえます、日本職能人の確たる誇りを執り戻されるよう望みます。 | |
7b5 垂木端部煽り応力低下不良事例(煽り止め金具取付け不良に因る屋根構造の耐風・対震強度および耐久劣化性に支障ある事象)当該 煽り止め金具取付け不良事例は、木造3階建ての新築戸建て建売住宅です。 内覧会立会いチェックで検出した、軒桁材に掛け状態で取付けされた垂木部材の煽り止め用の接合金具が取付け不良した現状です。 目視による煽り止め接合金具の変形および不十分なビス締付け現状検証から、一部の事象在れども「風速30㎧の風圧力に耐える短期強度が低下」した部位が存する木造3階建て住宅と考査します。 | |
7b7 垂木端部打損割れ不良事例(屋根面構造の応力強度と耐久性能に支障ある事象)当 垂木部材の打損割れ事例は、木造2階建ての新築建売一戸建て住宅です。 内覧会同行サポートの屋根裏進入精査で検分した当該事象は、屋根構造で主要な垂木材の接合金具ビス部分で垂木部材側面が割れ損傷]した打損実態です。 事象検証では打込まれたビスを中心とした垂木長尺方向左右に長さ20㎝以上にわたり、割れ幅0.3㎜以上0.5㎜未満のひび割れた事象現状から「瑕疵が存する可能性が一定程度存する」基礎耐力上支障ある軽視できない打損割れと考査します。 | |
7b8 垂木中央部裂け割れ損傷不良事例(屋根面構造の応力強度と耐久性能に支障ある事象)当該事象の垂木部材裂け割れ損傷象例は、木造3階建て準耐火建築物にて完成された新築一戸建て建売住宅物件です。 屋根裏内部の進入精査で検分した裂け割れ損傷は、複数の垂木材で検出された欠格木材もしくは施工不良の瑕疵実態です。当該裂け割れ部分の検証では、垂木材裏の底面部に幅0.5㎜以上のひび割れが点在して生じており「瑕疵が存する可能性が高い」損傷事象です。 地上3階建て住宅である屋根構造の短期応力強度および近年の異常な強風・大雨気候を鑑み、木造住宅耐久強度の安全性に著しく支障ある損傷と考査します。 回想:当該住宅の元請け建築会社はテレビ放映のCMでは名のある設計・施工および販売も行うハウスメーカーです。 しかし、内覧会の対応でその下請け工事業者の職人らしき者が、あたかも元請け会社職員を装って応答し、終始「有償で直します」の一点張り回答で買主さんを威圧する有り様、施主である分譲主会社の担当職員さえも呆れ顔で俯瞰する様でした。 助言:CMで有名=誠実対応の風潮を悪用するハウスメーカーも存在する事実も忘れないでください。 | |
7b9 垂木部材断面欠損不良木材事例(屋根面構造の応力強度と耐久性能に支障ある事象)この垂木部材・断面欠損事例は、木造2階建ての新築一戸建て建売住宅です。 内覧会同行サポートの屋根裏進入精査で検分した当該事象は、垂木材下端の2面側部に"入り皮"呼ばれる木材欠点が混在した垂木部材・断面欠損の構造部材サイズ欠格実態です。 入り皮欠点事象部分による欠損検証では、幅平均15㎝、長さ27㎝の入り皮欠点現状から、「建築木材品質不良および構造木材の断面サイズ欠格」が混在した新築木造一戸建て建売住宅と考査します。 | |
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LV7 小屋構造母屋 | |
小屋構造象例分類 | |
小屋構造象例対象 |
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7c1 母屋継手金物欠落不良事例(小屋構造強度の短期許容応力度および部材耐久強度性に支障ある事象)この検証事例は、在来工法木造3階建ての新築建売住宅一戸建て物件です。 内覧会同行チェックの屋根裏進入精査で検出した、小屋組み構造部材の母屋梁と母屋の継手接合部が耐力不足した施工欠格実態です。 右上図に示す接合方法が母屋部材の継手の適確な施工方法として品質確保法で推奨されており、当該継手箇所の場合は裏側面ともに母屋材継手部分に"ひら金具"が欠落した現状である。 由って「母屋材継手の接合部に耐力不足が存在する」新築建売住宅と考査します。 参考付録:右下写真は"ひら金具"で接合した一般的な母屋材継手の施工例です。耐震性を考慮した適格な接合金具で強靭に組み造られた施工です。 | |
7c3 母屋端部裂け割れ破損不良事例(小屋構造強度の許容応力度および強度耐久性に支障ある事象)この垂木部材の仕口破損事例は新築一戸建て木造在来工法の建売住宅です。 内覧会同行の買主チェック立会いサポートで検出した、屋根面構築骨組み部材である垂木材の仕口部分が釘打ちで破損割れした構造部材の打損現状です。 引渡前住宅を買主が現物確認を行う迄の工事期間中に30㎝を超える積雪および風速30㎧以上の天候、または震度6.5以上の地震を受けていない実状から、木材加工時もしくは建築工事中の釘打ち作業時に破損した状況的事象観察にて「施工瑕疵が存する可能性が極めて高い」と考査します。 余談:近年 多発する象例ですが、粗雑な技能を木材や道具に転化した言い訳は"的外れの責任逃れ"に聞こえます、日本職能人の確たる誇りを執り戻されるよう望みます。 | |
7c6 母屋打損割れ損傷不良事例(小屋構造強度の短期許容応力度および部材耐久強度性に支障ある事象)当該事例は、在来工法木造2階建て新築完成直後の一戸建て建売住宅です。 屋根内部の屋根構造耐力上主要な母屋側部に幅0.5㎜以上の裂け割れ損傷が生じた現状検証から[瑕疵が存する可能性が高い]住宅構造不良と考査します。 屋根構造部材の安全強度や耐久性能性に支障ある人因的な施工不良、もしくは建築木材規格外品材などが窺われる不良事象です。尚、右写真は一般的な母屋継手にカスガイ打ちした正常状態の参考施工例です。 補足:如何なる事象原因であれども、正常状態と異なる現状は明確であり、買主が要求する『構造耐力上の安全性に関する理論的根拠の証が必要』となる異常な接合事象です。 | |
7c8 母屋材側面全長割れ損傷不良事例(小屋構造強度の許容応力度および強度耐久性に支障ある事象)当該不具合検証事例は、木造3階建て在来工法の新築一戸建て売建て住宅です。 引渡前内覧会の立会いチェック同行時に屋根裏進入精査で検出した、小屋組み構造部材の母屋材側面全長に割れ損傷した建築構造材として不良木材実態です。 現状事象の検証結果は、❶人工的な「背割り」で無い割れ事象が生じている、❷母屋木材の側面全長に著しい割れ事象が認められる、❸母屋側面部の全長にわたり幅1.4㎜以上の割れが生じている、❹小屋束支保のない母屋材寸に見合わない横架間(スパン)である、それらの実状から建設省告示第千六百五十三号による[瑕疵が存する可能性が高い]小屋組み構造部材が混在する木造3階建て住宅と考査します。 奥付:設計・施工・販売を営むこの分譲主側の業者は、社名を聞けばテレビのコマーシャル放映を思い出す方も多いと思われる、販売棟数トップクラスの企業です。日本住宅業界の未来を憂ばかりです。 | |
▲ LV7 小屋構造母屋まで戻る ▲ | |
LV7 小屋構造小屋束 | |
小屋構造象例分類 | |
小屋構造象例対象 |
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7d1 小屋束上端部欠損不良事例(小屋構造強度の許容応力度および母屋耐久性に支障ある事象)本小屋束の検証例は、新築木造2階建ての建売一戸建て建売住宅です。 屋根裏の小屋束材上端部に材寸不足性の高さ4.5㎜以上の隙間が生じた事象が多箇所で検証された現状から[瑕疵が存する可能性が高い]小屋束構造材が存在する新築木造2階建て建売住宅と考査します。 右写真は耐震性の接合金具を使った施工例ですが、この程度の事象であれば強度補強が考えられる。 補足:経年劣化の老朽化住宅で観かける事象ですが、近年の新築住宅でも見かける不良事象です。 | |
7d2 小屋束下端部欠損不良事例(小屋構造強度の許容応力度および母屋耐久性に支障ある事象)この小屋束検分事例は、木造2階建ての新築建売一戸建て住宅です。 小屋組み構造部材である小屋束材の下端部が浮き離脱した木造躯体構造接合部(仕口)の不良事象です。 事象現状の検証では、❶9㎜以上の浮き状離脱が生じている、❷小屋束材に傾きの歪みがある、❸他の箇所も同様の事象が認められ現状結果から、[瑕疵が存する可能性が高い]小屋組み構造が存在する新築木造2階建て建売住宅と考査します。 助言:右写真は接合金具を取付けた事例ですが、浮き離脱事象に効果のある補強金具を含めた耐力強度計算で十分に検討された、安全性と耐久性の確保が重要と考えます。 | |
7d4 小屋束打損割れ損傷不良事例(小屋構造強度の許容応力度および強度耐久性に支障ある事象)本 小屋束調査事例は、新築木造3階建ての一戸建て建売住宅物件です。 小屋組み構造部材の小屋束材の下端接合部が裂け割れした木造躯体構造接合部(仕口)の不良事象です。 屋根裏の小屋束材下端部にカスガイ金具打ち部分から束材が裂け割れ形状の打損が生じており、構造材接合部分における裂け幅0.3㎜以上0.5㎜未満の事象、および他所にも点在が検出された現状から[瑕疵が存する可能性が一定程度存する]事象が認められる。由って、裂け割れした小屋束構造材が点在する新築木造3階建て建売住宅と考査します。尚、右に小屋束下端部の打損割れなきカスガイ金具打ち止めされた、極々一般的な小屋束施工例写真を付録します。 啓蒙:要は、金具打ちで裂け割れしない木材を選別して施工すれば良い、それが出来ないのであれば裂け割れしない取付け方法で施工すれば良い(木材の平衡含水量と材種・木目特性)、どちらで在れ、住宅需要者は安全で丈夫なマイホームを望んでいる実状を、供給者は忘れてはならない。(品質管理技術・原価管理技能) | |
7d6 小屋束朽ち大節混材欠格品事例(小屋構造強度の許容応力度および強度耐久性に支障ある事象)小屋束木材の朽ち節検分は、新築木造2階建ての建売一戸建て住宅物件です。 屋根裏進入精査を伴う内覧会同行で検分した小屋束の材縁部に朽ち節が混在した、構造木材品質の不適確事例です。 小屋組み構造部材の小屋束材中央に位置する周部が朽ちた単独節断面の径比が77%以上の検証から構造用製材品質が確保されてないJAS規格外木材相当であり、強度に支障及ぼす影響が大きい部材が混在する木造一戸建て住宅と考査します。 考査資料:製材の日本農林規格-日本農林水産省告示第1920号 | |
▲ LV7 小屋構造小屋束まで戻る ▲ | |
LV7 小屋構造桁行き筋かい | |
小屋構造象例分類 | |
小屋構造象例対象 |
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7e1 片1面のたすき掛け不良事例(小屋構造強度の短期許容応力における部材耐久性に支障ある事象)当 小屋筋かい材配置不良事例は、木造2階建ての新築一戸建て建売住宅です。 引渡前内覧会同行の屋根裏進入精査で検出された小屋組み構造の耐震部材である、桁行き筋かい材のたすき掛けが片側で取設した施工不良実態です。 右写真の適正施工と相違した本件の施工実状から、小屋耐震構造の強度に支障及ぼす部位が存する新築一戸建て在来工法の2階建て建売住宅と考査します。 回想:一級建築士7名程が従事する施工業者の稚拙な手抜かり工事でした。 | |
7e2 筋かい材人的破壊欠陥事例(小屋構造の応力強度損失となる施工欠陥)この小屋筋かい材損壊例は在来工法木造3階建ての新築戸建て建売住宅です。 引渡前内覧会同行時の屋根裏進入精査で検出された小屋構造の耐震部材である、小屋筋かい材が事由不明な人為性破壊された損壊実態です。 当該部材の損壊に至った施工経緯の事由説明は最後まで無かったが、耐震構造の応力強度損失となる人因的破壊跡の残骸から、屋根耐震構造安全の欠陥と言わざる得ない、極めて悪質な施工で完成した新築住宅と考査します。 回想:当該住宅の分譲主会社はテレビ放映コマーシャルでお馴染みの住宅会社物件です。『テレビCM放映=安心』にならない結果にて、誠に残念な引渡前内覧会でした。 | |
7e3 筋かい材破損欠格事例(小屋構造強度の短期許容応力度および部材耐久強度性に支障ある事象)本 小屋筋かい材破損例は、在来工法木造2階建ての新築建売一戸建て住宅です。 屋根裏進入精査を伴う内覧会同行で検分した、小屋筋かい部材が破損した構造木材欠格事例です。 小屋組み構造部材・桁行き筋かい材破損事象が、自然性の事象か工事中に因るものかに関わらず、木材繊維方向に直交して開裂した事象現状から、小屋組み耐震構造に強度と耐久性に支障及ぼす部位が存する新築一戸建て在来工法の2階建て建売住宅と考査します。 回想:現状を自身の目で確認もせず、「乾燥割れですから問題ありません!」言い張る下請け業者には呆れるばかりでした。(薄利多売商法ゆえか、造り逃げ口法なのか) | |
7e5 筋かい端部打損割れ欠格事例(小屋構造強度の短期許容応力度および部材耐久強度性に支障ある事象)小屋筋かい材の接合部破損象例は、木造2階建ての新築一戸建て建売住宅です。 新築一戸建て内覧会同行の引渡前屋根裏進入精査で検証した、耐震構造部材の小屋筋かい端部が打損割れした構造部材の欠格象例です。 屋根裏の小屋筋かい接合部材端部が裂け割れしたおり、裂け割れは釘打ちした部分を中心に幅0.7㎜以上で部材木口から母材中心部へ直線的に事象し、その他の部位においてもその点在が認められた打損現状から、小屋組み耐震構造に強度と耐久性に支障及ぼす部位が存する在来工法木造2階建ての新築建売住宅と考査します。 啓発:適格な木材を、的確な金具で、適確に施工することが望まれる。 | |
7e7 筋かい材釘止め欠落欠格事例(小屋構造強度の短期許容応力度および部材耐久強度性に支障ある事象)この小屋組み構造・小屋筋かい材の釘止め数不足例は、木造2階建ての新築戸建て建売住宅物件です。 引渡前内覧会の立会いチェック同行において屋根裏進入精査で検証した、小屋組み耐震構造部材である筋かい材接合部の釘止め数が不足した軽視できない施工不良事例です。 小屋筋かい材の検証では、接合部の釘打ちが1本、部材幅サイズ異常(左上段)である現状から、小屋組み構造強度の耐震性と耐久性に支障ある部位が存在する在来工法木造2階建ての新築建売住宅と考査します。 参考付録:右画像は小屋筋かい材、桁行き筋かい材が{N50釘2本を平うち}した適正な施工事例です。特に木造躯体に携わる作業員の方は、確かな建築知識のある有資格者から指示を受けて施工して下さい。(手抜きは人材から人罪に移行せし) | |
▲ LV7 小屋構造桁行き筋かいまで戻る ▲ | |
LV7 木造躯体桁 | |
木造躯体象例分類 | |
木造躯体象例対象 |
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7f2 小屋大桁端部補強欠落不良事例(小屋構造強度の短期許容応力度および部材耐久性に支障ある事象)この小屋梁材検証例は、新築木造2階建ての建売一戸建て住宅物件です。 買主内覧会同行での屋根裏進入精査で検出した小屋梁材仕口の構造強度が不足した、施工不良事例です。 当該小屋梁仕口においては羽子板ボルトM12等を用いた補強が必要な箇所、もしくは構造計算の応力算定などで十分な強度安全確認の要検討箇所が存する新築建売戸建て住宅と考査します。 | |
7f4 小屋桁端部強度低下欠格事例(小屋構造強度の短期許容応力度および部材耐久強度性に支障ある事象)当 小屋桁材検証例は屋根裏進入精査による木造2階建て新築建売住宅です。 屋根裏に在置する小屋桁材が、桁材と桁材を接合するT字仕口部分が浮きずれ事象した接合欠格ならび補強ボルト締付け緩み事象箇所が存在する新築建売住宅と考査します。 尚、当該桁材直下の壁が大きく反り変形した事象も認められた状況から、当該事象は見え隠れ部位の施工欠陥と言わざる得ない新築住宅完成実態であった所見を付け加える。 | |
LV7 木造躯体大梁 | |
木造躯体象例分類 | |
木造躯体象例対象 |
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7g1 大梁側面貫通割れ甚大欠格事例(木造軸組構造躯体の許容応力強度および強度耐久性の安全性能に支障ある事象)この大梁貫通割れ事例は、新築木造2階建ての小屋裏収納庫付き建売住宅です。 引渡前買主内覧会同行時の屋根裏進入精査で検出した後に、是正確認会にて対称側面も合せて検証した小屋収納庫床大梁の貫通割れ損傷象例です。 住宅建築耐力上の主要な構造部材である大梁両側面部位に、❶幅0.6㎜以上の割れ事象である、❷割れは対側面に達する一気貫通の割れ事象が認められる実状から、「瑕疵が存する可能性が高く」およびJAS(日本農林規格)規格外の建築構造木材で架構築された新築建売住宅と考査します。 苦言:建築関連の知識と技能または販売で食べている者で在るならば、どの時点でも是非の確認・検討・判別・処置が出来た筈です。貫通割れ事象も乾燥割れ同様にカスガイ打ちで何とか成る的処置は、見分けられる者には挙動疑視を与えます。最後まで「○○欠陥」という単語を控えたのは「武士の情け」と受け止められたい。 回想:民事訴訟の判決直前に分譲主側から「買戻し」和解案が提示され、合意した旨の結果連絡を依頼人から頂いた。買主のご心中を考えると憂愁に閉ざされる結果でもあった。 | |
7g3 根太梁端部上端貫通欠損不良事例(木造枠組壁構造躯体の許容応力強度および強度耐久性の安全性能に支障ある事象)当事象例は、新築木造3階建て枠組壁構法(2×4)の一戸建て建売住宅です。 当該事象は、構造耐力上主要な根太2×10材端部(横架壁パネル直近)の上端に不用意にあけられた断面欠損の損傷象例です。 事象部分は❶直径30㎜以上の円形4箇所が外形間隔26㎜で並列貫通している、❷貫通部分は強度安全上の補強はされて無い現状から、枠組壁構造の床構造強度および耐震応力水平構面に「瑕疵が存する可能性が高い」部分が点在する新築建売一戸建て住宅と考査します。 補足:法定工事監理者の不作為、および不用意で施工者勝手の貫通欠損事象であり、事象現況から新築木造住宅の強度耐久性能を軽視した欠格事例です。 | |
LV7 木造躯体筋かい | |
木造躯体象例分類 | |
木造躯体象例対象 |
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7h2 筋かい上端部裂き割れ損傷不良事例(木造軸組構造躯体の短期許容応力度および部材耐久性に支障ある事象)筋かい上端仕口欠格事例は、木造3階建ての新築一戸建て建売住宅です。 買主引渡前内覧会同行で検出した浴室天井裏周部の耐震応力構造材である筋かいに裂き割れ損傷した事象例です。 耐震強度性能上重要な部位である筋かい上端部の取付け(木口直近)生じた裂き割れは軽視できない損傷であることから、木造軸組構造躯体の短期許容応力度に「瑕疵が存する可能性がある」部分が存在する新築一戸建て建売住宅と考査します。 啓蒙:建築鑑査の経験から"打損割れ"を疑視する。例え分譲主業者が主張する「乾燥割れ」であれ、短期許容応力度に支障及ぼす部位の割れ事象である事を学んでください。 | |
LV7 木造躯体柱脚耐震金物(ホールダウンボルト) | |
木造躯体象例分類 | |
木造躯体象例対象 |
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7i1 柱脚耐震金物ホールダウン締付け緩み不良事例(木造軸組構造躯体の短期許容応力度[対強風・対地震]に支障ある事象)当該ホールダウンボルトの締付欠格象例は、木造3階建て準耐火建築物(外壁準耐)の新築一戸建て在来工法・建売住宅です。 買主が引渡しを受ける前の内覧会同行チェックサポートにおける床下進入精査で発覚した、柱脚部・耐震接合金具のホールダウンボルトが締付け未済で欠格した、施工不作為事例です。 住宅耐震耐力上主要な耐震補強金具である❶ホールダウンボルトのナット締付け不作為、❷目視検分可能な全ての部位に同事象の実態、❸複数箇所の同種金具に同事象の点在事実、加えて❹木造3階建て準耐火建築物における住宅品質性能確保性の欠落した現状から、耐震強度性能に支障ある部位の瑕疵が存在する新築建売住宅と考査します。 最も地震力を受ける住宅建築物の平面角部分の事象例であり、1階・階段裏の外壁耐火被覆用の石膏ボード張りが欠陥した状態部位の一部が検出できた次第です。従って、壁裏内や天井の目視不可能な部位においても再精査する事が重要です。 不打落水狗:建築技能以前の倫理と義務が喪失した、哀れな地元の建築施工業者でした。法定工事監理者の施工品質指導を真摯に受ける事を願うばかりです。 | |
LV7 床構造床束 | |
床構造象例分類 | |
床構造象例対象 |
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7j1 床束支持位置欠格不良事例(床構造の支持強度および大引き材強度耐久性に支障ある事象)鋼製床束支持位置欠格の当該象例は、木造2階建ての新築一戸建て建売住宅です。 買主引渡前内覧会の同行サポート当日に床下へ進入して精査検証した鋼製床束支持位置欠格の施工不良事例です。 精査した結果、❶鋼製束位置が取扱いマニュアルで定める大引き材の交差部位に取付けられてない、❷その位置欠格は全ての箇所に認められる、加えて❸取扱いマニュアルで定める鋼製束上部プレートの大引き材へのビス打ち本数ならび打付け形態が規定に反している。などの現状から、1階床構造性能の安全性および耐久性に支障及ぼす部位が存在する新築一戸建て建売住宅と考査します。 参考付録:右上写真は取扱いマニュアルによる根太なし工法の鋼製束位置を示した施工画像。右下写真は鋼製束上部プレートが取扱いマニュアルに適合するビス打ちされた状態画像(当社撮影の別件適合事例)です。 | |
7j3 鋼製床束頭部ビス打付け欠格不良事例(床構造の支持強度および強度耐久性に支障ある事象)鋼製床束頭部のビス止め欠落象例は、在来工法木造2階建ての新築戸建て建売住宅です。 引渡前内覧会へ依頼人に立会い同行して床下の進入精査で検証した鋼製束頭部のビス打付け欠格の施工不良事例です。 新築住宅当該棟に使用された鋼製床束製品取扱書のビス打ち施工方法は、床束製品の性能強度はビス(太さ4㎜長さ40㎜)4本で取付ける事と定められている。だが、現状は❶ビス打ち2本が欠落しており、明らかに床構構造の支持性能強度も低下状態である。付加えて当該住宅棟の床構造においては❷根太あり工法用の鋼製床束を使用されて無く、根太無し工法用が取設している。由って、住宅床構造性能の安全性および耐久性に支障及ぼす部位が存在する新築戸建ての建売住宅と考査します。 | |
7j5 鋼製床束脚部固定欠格不良事例(床構造の支持強度および強度耐久性に支障ある事象)この床束取付け施工不良象例は、新築一戸建ての木造2階建て建売住宅です。 床下進入精査を伴う引渡前内覧会同行で検分した鋼製束脚部の専用接着剤塗布が欠落した施工不良事例です。 右写真は鋼製束既製品取扱書に定められた脚部金属板(フランジ)の取付け施工仕様です、接着剤35㎏〜40㎏をまんべんなく塗布し、接着剤がはみ出すまで圧着する施工法で床束性能強度が保証されている。だが当該住宅棟の現状は❶接着剤を塗布した痕跡が無く、❷接着剤の圧着した形跡も無い状態である。 前記検証結果から、住宅床構造の短期強度安全性かつ支保機能の耐久性に支障及ぼす部位が存在する新築木造建売住宅と考査します。 | |
7j6 鋼製床束脚部不性能欠陥事例(床構造の支持強度および強度耐久性に支障ある事象)この鋼製床束脚部の不性能事例は、新築一戸建て在来工法の木造2階建て建売住宅です。 内覧会同行時に買主が是正指摘した後日に催しされた、是正工事完了状態確認会にて検証した鋼製床束脚部不性能の欠陥事例です。 内覧会から34日後に提示された是正工事完了報告の該当部分写真に不審性があり、是正完了状態確認会当日に床下へ再進入し是正完了状態精査にて発覚した、施工欠陥と言わざる得ない極めて悪質な是正施工の象例です。 具申:「真面な改修工事ができない施工業者が偽造で建てた新築住宅…」買主の依頼人は弁護士と相談の上 訴訟されたご心中の痛みが、今でも蘇り 心痛するばかりです。 | |
▲ LV7 床構造床束まで戻る ▲ | |
LV7 床構造大引き | |
床構造象例分類 | |
床構造象例対象 |
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7k1 大引き木材継手欠格不良事例(床構造強度の大引き材強度維持および耐久維持性能に支障ある事象)この大引き木材継手欠格事例は、新築一戸建て建売住宅の木造2階建てです。 引渡前内覧会に同行して床下進入精査で検証した、床構造部材の大引き単材を土台材近くで継いだ木建築架構工法上の大引き材継手欠格事例です。 検証結果は、継手部分から❶150㎜以内に床束が無い もしくは床束相当の支保もない、❷継手部分にN75釘2本打ちが欠落している、❸明確な適正施工または安全強度の証明がない実況から、異状強風、日常頻発する地震経年による当該継手箇所に継ぎズレや部材損傷恐れが存する新築一戸建ての建売住宅と考査します。 右に示す参考図画は、木建築架構工法の適格な大引き材継手仕様です。(住宅金融支援機構:木造住宅工事仕様書より) 人声天語:日曜大工レベルの下請け方が無償で作ったにせよ、住宅販売会社の分譲主さんや工事元請会社の現場管理責任者の方、更に延べ床面積100㎡を超える規模の法定工事監理者をされた建築士資格者の先生方、瑕疵調査人や判事の目前でも「…解りません。…問題ありません。」と主張しますか。 | |
7k2 大引き端部朽ち割れ大死節欠格事例(床構造の床強度性能、木材断面強度性能および耐久劣化性に支障ある事象)当該 大引き材端部の朽ち割れ大死節象例は、新築一戸建ての木造2階建て建売住宅です。 同行依頼要件の一つである床下進入精査を引渡前内覧会にて検証した、床構造の要である土台に接合する大引き材端部に朽ち割れした大死節が在した構造木材の欠格象例です。 「欠点」の一つである死節は粘り強さが喪失した木部分であり、年月経過に伴い割れ・抜け落ちる特殊な性質を有した当該部分は、大引き材端部下面部に❶濃茶色した死節面の最長径は43㎜を計測、❷死節には亀裂割れと裂け割れが生じている、❸当該死節部分を補強・補填する形態は見当たらない現況から、最下階の主要な床構造木材に「瑕疵が存する可能性」およびJAS(日本農林規格)規格外の点在する建築構造木材で建築された木造2階建ての新築建売住宅と考査します。 | |
7k3 大引き含水率高数値異状事例(床構造の木材許容応力強度に支障及ぼし、かつ腐朽・蟻害を加速させる事象)大引き木材の含水率が高い数値を検証した当事例は、新築一戸建ての木造3階建て住宅です。 内覧会の立会い同行にて床下内部に進入し、適宜な自然換気を有するリンビング・ダイニング直下の大引き材含水率を計測した異状数値です。含水率が高い数値の木材とは水分が多量に含んだ木材を指します。 含水量が多い木材は建築構造木材として不適格な材品とされおり、JAS(日本農林規格)規格で定める建築構造木材の含水率は25゚/wt以下と厳格に規定している。また近年の新築木造住宅完成時において15゚/wt以下の状態であり、当社の異状値案件を除いた平均値でも11.3゚/wtであり、それが証明されている。右写真は良好含水率の大引き木材 それらを鑑み、本件の自然換気に異常なき空間における床構造木材には❶含水率30.9゚/wt木材を使用している、❶他材でも含水率26.6゚/wt以上の構造木材が認められる現状から、最下階の主要な床構造木材に木材許容応力強度に支障及ぼす「瑕疵が存する可能性」およびJAS(日本農林規格)規格外の建築構造木材が点在する木造3階建ての新築建売住宅と考査します。 回想:後日、分譲主側からの是正工事検査報告では「含水率に異常はありませんでした…」との口頭説明を受けたが、含水率値内容を含む具体的な是正工事検査報告の書面は未提出状態のままで逃げ去った。このような木材を使ってまでコストダウンを行い、テレビ広告する大企業のコンプライアンスが私どもには理解できない。「聞いて極楽 見て地獄」の慣用句が思いよぎる案件でした。何処かで、またお会い出来ることを心より願っております。 | |
7k4 大引き材面白カビ生殖異状事例(床構造木材の腐朽・蟻害加速障害および住生活者の健康安全性に支障及ぼす象例)一戸建て木造2階建ての新築住宅が完成して2ヶ月が経過した分譲物件です。 引渡前買主内覧会の立会い同行した時に床下に進入して精査で検証した、床構成上主要な構造部材の大引き木材に白カビが生殖事象した新築住宅完成後2ヶ月の大変異例な異状象例です。 1階寝室直下の床下自然換気上支障なき狭空間に存する大引き材端部の側面部に、大形流れ節の星割れ髄芯部分に白色カビ生殖の事象部分を精査した結果、大引き木材側面に❶白カビが32㎜範囲に点在的に生殖している。❷同床下内の他の木材にも点在が認められる。および❸星割れた大形流れ節髄芯の混成事象を鑑み、最下階の主要な床構造木材に腐朽・蟻害の加速的障害の恐れ、および住生活者健康安全性上支障及ぼす部分が点在する木造2階建て新築完成後2ヶ月の建売住宅と考査します。 伺候:この住宅を売られる不動産会社の代表および本工事を請負った施工会社の代表、加えて建築工事を監理する法定有資格者の皆様のご自宅も、この象例と同じ木材を使った住宅に、ご家族とお暮らしなのでしょうか。 | |
7k5 大引き材目割れ損傷欠格事例(床構造木材の許容応力強度および耐久維持性能に支障及ぼす事象)当該事例は、木造3層階建てが完成して1ヶ月以内の新築一戸建て住宅建売物件です。 引渡前内覧会同行による床下内部に進入した検分精査で検証した、最下階床構造部材の大引き材目廻り部位に目割れ(別名:目廻り割れ)で裂け損傷した象例です。 目割れ事象は「目廻り」と呼ばれる部位の「欠点」一つです。右下画像は、目割れを生じさせる原木断面の目廻り部分(借用資料-兵庫県丹波年輪の里) 検証結果は、床構造耐力上主要な大引き材の側面および下面の材角部から材面中央方向に長さ310㎜におよぶ柾目面の目廻りと推察する部分が、❶目割れ相当事象にて甚大な裂け割ている。❷割れ幅0.3㎜以上4.5㎜未満である。❷同種事象が他所の同材においても事象している。現状から、最下階床構造強度の安全性および耐久劣化性に支障及ぼす「瑕疵が存する可能性が一定程度存する」木造3層階建ての新築一戸建て建売住宅と考査します。 回想:五昔の学生時代に木材店の片隅で分別された粗形材の中に「目まわり」らしき木材を知見した覚えはあるが、まさか住宅建築の構造部材調査で再見するとは想定外の時代を感じる昨今です。そして2013年頃よりこの様な欠点木材が、年増すごとに増加する実状を憂うばかりです。 | |
7k6 大引き材甚大割れ損傷欠格事例(床構造木材の許容応力強度および耐久維持性能に支障及ぼす事象)当事例物件は、某県下に所在する木造2階建ての完成から9ヶ月経過した建売住宅です。 売買契約前の内見立会い同行にて床下進入調査(分譲主了諾済)で検分した、最下階の生活歩行床部位を支える床構造部材の大引き部材に目測でも判る著しい割れ事象で甚大損傷が生じている実態です。 床下進入調査の所見として、床構造上主要な大引き材の側面部または下面部に❶幅0.6㎜超える割れがある。❷その割れ事象部分の長さは木材の全長に及んでいる。❸割れ事象は全ての大引き木材ならび側面に割れ事象した土台木材及んでいる。❹割れ事象大引き材の建築構造上の安全性が証明されない。などの現状から、建築構造の床構成木材強度の安全性および耐久性に支障及ぼす「瑕疵が存する可能性が高い」新築一戸建て建売住宅との診査結果を、調査終了直後に現地で速報した。尚、含水率計測数値については、ここでは公開できない程のレベルであった事を補足いたします。 回想:KD材(乾燥木材)か否かの説明を求めても、分譲主の業者は「グリーン材仕様です」と不明瞭な回答を繰り返すばかりでは、売買契約意向の依頼人も断念姿勢が覗われ、その後の協議でもその証明が提示されず売買契約に至らなったが申込金(申込証拠金)は全額返金されたとの事であった。 | |
7k7 大引き乾燥材端部割れ損傷不良事例(床構造木材端部の応力強度および耐久性能に支障及ぼす事象)この事例は、神奈川県某市内に分譲された木造2階建ての新築建売住宅です。 売買契約後の内覧会に立会い同行で床下内部の進入精査した大引き乾燥材の端部割れ損傷箇所を検証した事例です。 端部割れ事象箇所の検証結果は、床構造耐力上主要な大引き材は❶乾燥材(KD材)仕様である。大引き材端部下面に❷幅0.5㎜を超える割れが長さ420㎜以上で事象している。❸同事象が他の大引き材に点在している。由って、建築構造の床構成木材端部に短期応力強度の安全性および長期応力強度の耐久性能に支障及ぼす「瑕疵が存する可能性が一定度存する」木造2階建ての新築建売住宅と考査します。 回想:その後に当物件を仲介した不動産会社の担当営業マンは、その事態がよほど悔しかったのか、インターネットの「口コミ」や「評価」サイトへ同行依頼人の買主を装って事実無根の作文を投稿したようですが、その感情は工事業者に向ける道理も判らない本末転倒の営業マンで在ったとの記憶が蘇えります。 | |
7k8 大引き流れ節髄芯割れ欠損事例(床構造木材の断面強度性能および耐久劣化性に支障及ぼす事象)大引き流れ節髄芯割れ事例の物件は、木造2階建ての新築一戸建て建売住宅です。 再内覧会の再同行による床下進入チェックで検分した、大引き材中央部角に流れ節の髄芯割れで欠損した不良木材事例です。 大引き材中央部下面の流れ節における検証結果は、❶流れ節サイズは幅45㎜、長さ90㎜の形状を成している。❷部材の角部分に存する流れ節の髄芯は朽ちた死節である。❸死節サイズは幅32㎜、節丈(深さ)48㎜以上である。❹死節の中心部は朽ち欠けし、大引き材面に割れを生じさせている。❺当該事象は他の大引き材おいても事象している。 この事象実態から、建築構造の床構成木材端部に長期応力強度(たわみ)の耐久性能に支障及ぼす「瑕疵が存する可能性が高い」木造2階建ての新築建売住宅と考査します。 回想:内覧会当日は分譲主側の内覧時間条件を買主が承知した為、再内覧会を買主要求して本床下進入精査が実行され、事象検出と検証できた。後日、買主側から色々なサービス提供の提案を受け入れたとの連絡を頂いたが、当方は苦言を申し上げた。私どものサポート主旨に沿わない結末に受託Errorを痛感。 | |
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LV7 木造躯体土台 | |
木造躯体象例分類 | |
木造躯体象例対象 |
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7l1 土台材サイズ欠格甚大事例(木造躯体構造の主要な木材の許容応力強度不足による躯体構造低下に支障ある事象)この土台材サイズ検証の事例物件は、新築木造3階建ての一戸建て建売住宅です。 引渡前買主内覧会の同行にて、床下内部に進入して依頼人と共に検証した住宅建築構造上主要な土台材サイズ欠格の象例です。 当該住宅棟の土台材検証結果は、❶構造設計された木材断面サイズは105㎜×105㎜の正形材であるが、❷計測可能部位における現状土台の木材断面サイズは100㎜×100㎜の正形材である。❸木材応力強度を区分する現状土台材の「材種」証明されない状況から、木造躯体構造の許容応力強度不足による躯体構造低下に支障ある「瑕疵が存する可能性が高い」新築木造3階建ての一戸建て建売住宅と考査します。 わずか5㎜小さいサイズの木材であるが、木構造設計の強度計算で軽視できない事例です。言い換えれば強度計算よりも5㎜大きいサイズであれば、強度性能の安心度も高いと言えます。 補足:売手側の「図面を差換えます」は偽装口述であり論外な提案です。論点は住宅建築物の安全性が確保されている証明です。論点をすり替えた姑息怪説に惑わされず、以後の対策を考量することが重要です。 | |
7l3 土台材含水率高数値異状事例(木造躯体構造の木材許容応力強度に支障及ぼし、かつ腐朽・蟻害を加速させる事象)この土台材含水率高数値異状事例の対象は、新築一戸建ての木造3階建て住宅を検分した象例です。 引渡前内覧会立会いの同行で床下内部進入して検証した、主寝室と寝室を仕切る耐力壁直下人通口部の土台材含水率が非常に高い異状性な高数値状態象例です。尚、含水率は木材水分量を表し、水分量が多いほど木材強度は低いとの木材特性がある。参照:JAS(日本農林規格)規格で定める建築構造木材の含水率 右写真は別件での当該事象箇所と同じ床下人通口部位で計測した含水率10.6゚/wt値の検証例です。 本件の自然換気に異常なき現状床下内部の構造用木材土台は、❶含水率29.2゚/wtである。❷他材でも含水率27゚/wtを超える土台木材が認められる。❸床下自然換気量に不足傾向がある実状から、JAS(日本農林規格)規格外の建築構造木材の土台で構築され、住宅建築物の許容応力強度に支障及ぼす「瑕疵が存する可能性が高い」部位が存する新築一戸建ての木造3階建て住宅宅と考査します。 補足:工事中の仮囲いの材質と設置状態から、床下の自然換気機能障害に至るケースも考えられる。 | |
7k4 土台材面白カビ生殖異状事例(木造躯体構造木材の腐朽・蟻害加速による強度低下および住生活者の健康安全性に支障及ぼす事象)当該住宅棟は、木造2階建ての完成後10ヶ月を経過した新築一戸建て建売住宅です。 引渡が差し迫った再内覧会に立会い同行で実施した床下進入精査で予備検証した、木造建築物主要構造部材の土台材側面に白カビが生殖した象例です。 土台材側面の当該白色カビはリビング・ダイニングや洋室の床下広範に生殖点在が認められた。そして、本検証における所見では❶土台材側面に白色カビ類系の生殖点在が認められる。❷白色カビ類系生殖事象の床下内部は自然換気量が不足している状況から、木造躯体構造土台材の腐朽・蟻害加速による強度低下、および住生活者の健康安全維持に支障及ぼす「瑕疵が存する可能性が一定程度存する」木造2階建ての新築一戸建て建売住宅と考査します。 参考象例:中古住宅床下白カビ菌繁殖事例 挿話:依頼人と検査員が床下から這い出て検証映像を二人で再確認中に、仲介不動産の担当者が「この白いものは何ですか?」とたずねられ、依頼人は「それは私があなたに言う質問です」と返していた。正面向いの販売中物件2階窓から終始様子を窺っていた分譲主業者達は姿を隠した時間は、23時30分を過ぎていた。 尚、当社では再内覧会からの初同行依頼は受付けしておりません。しかし、当案件では異変状況のヒアリングと依頼人ご家族の直感事情にて特例的にサポートを致しました。 | |
7l6 土台部材目割れ損傷欠格事例(木造躯体構造木材の許容応力強度および耐久維持性能に支障及ぼす事象)当該土台材検証象例は、新築木造2階建ての一戸建て建売住宅です。 引渡前内覧時の買主検査立会いで床下進入精査にて検証した、主要構造部材の土台木材の下端角に目割れ損傷(目廻り)した事例です。参照:目割れ事象 A左写真・左側は土台部材端部の側面下角部分に割れ損傷(推定:目割れ)象例、B左写真・右側は土台部材中央部の側面下角部分に目割れで避け損傷象例です。 [左写真・左側]木造躯体構造上主要な土台端部に❶割れ幅0.3㎜以上0.5㎜未満の割れが長さ500㎜以上で事象している、❷当事象部は地震揺れの水平力受ける箇所である、❸他の土台端部にも同事象が認められる。[左写真・右側]構造上主要な土台中央部の側面下角部分に❶長さが580㎜以上に及ぶ裂け状態の目割れ損傷が生じており、❷別箇所に同材同事象が認められる。 前検証から、住宅建築物の許容応力強度に支障及ぼす「瑕疵が存する可能性が一定程度存する」新築木造2階建ての一戸建て建売住宅と考査します。 按検:局部で治まらず年月経過に伴って土台部材の深部に達しないとの保証はない実状にて、製品責任を負う材木屋さんは扱わない欠点材であり、また目利きの大工さんも仕入れない実情を知る上での確信行為と、知見する按検でした。 | |
7l9 土台材ハチクイ欠損欠格事例(木造躯体構造木材の許容応力強度および耐久維持性能に支障及ぼす事象)当該土台材の欠点混在象例は新築木造2階建ての一戸建て建売住宅です。 引渡前内覧会立会いの同行サポートで床下の進入精査にて検証した、土台材側面下端に軟質物混在事象の象例です。 左写真の土台側面下部の節周りに防腐防蟻剤が過浸透して焦げ茶色に見える部分が軟質物混在事象箇所です。 当事象部分は通称「ハチクイ」呼ばれる木材欠点に類似しています。左の正方形写真の「ハチクイ」サンプル画と類似している事が判明できます。ちなみに、ハチクイ欠点部分は虫が産卵した虫穴や生まれた幼虫が抜け出す通り道の痕跡と云われている。 検証の結果、軟質事象部分は❶最大幅94㎜、❷計測深さ13.5㎜である実状から、住宅建築物の許容応力強度に支障及ぼし得る「瑕疵が存する可能性が一定程度存する」新築木造2階建ての一戸建て建売住宅と考査します。 知見:建築木材における構造部材の欠点とは、樹材特性の構造性能が失われる部分を指し、死節・あて・割れ・変色・朽れなどが代表され、銘木材を除き建築系での過大な欠点が混在する木材は避けている。 | |
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LV7 住宅構造ベタ基礎-基礎梁 | |
住宅構造象例分類 | |
住宅構造象例対象 |
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7m1 基礎梁位置違い欠格事例(住宅建築物構造の強度性能ならび木造躯体構造の耐久維持性能に支障及ぼす事象)本件の基礎梁位置違い事例は、木造2階建ての新築建売住宅です。 内覧会立会いチェック同行の床下進入精査で検証した、土台より位置ずれした基礎梁位置違い事例です。 台風などの強風や震度6弱以下の地震、加えて洪水時の水圧から住宅建築物を守るために強靭な支持力が必要となる部分であり、住宅建築物構造の強度性能および木造躯体構造の耐久維持性能に支障及ぼし得る「瑕疵が存する可能性が一定程度存する」木造2階建ての新築建売住宅と考査します。 思量:右図は当該事象に対応する一般的な改修是正工事の一例ですが、重要な点は有資格者による構造強度の検討、および施工品質精度工程部分の集中管理が必要となる部分があります。そして、その要点の性質から本物件の施工業者では難しいと考察します。 | |
7m2 基礎梁甚大欠損欠陥事例(基礎梁強度性能ならび住宅建築物強度と耐久維持性能に支障及ぼす事象)この基礎梁甚大欠損事例は、新築木造3階建て準耐火構造建築物の一戸建て建売住宅です。 残金支払い実行日が差し迫った内覧会の立会いチェックに同行して検証した、基礎梁の甚大欠損事例です。 左側右写真を注目して見ていただければお判りのように、基礎梁躯体内にガス配管のさや菅を埋め込み、その周部を軟性モルタルで覆った状態をお披露目する内覧会当日の実態です。 最終図面と称す竣工図と照合したが、当該部位に関系する内容一切なく、また設備配管の関系図も提示しない状況下での説明にも合理性が認められない事などから、❶基礎梁幅150㎜に40㎜程のさや管が最大5分の3埋設している、❷構造図書による基礎梁内の鉄筋構成はD16㎜とD13㎜のダブル配筋でD10㎜の補助筋(スターラップ)を換算して鉄筋を保護する最低被り厚さ確保されて無い、❸埋設部分の施工方法および補強方法に関する証明が無い、加えて❹基礎上端の水切り金物材が切断状態で欠損した部位における防水性能の証明が無い状況検証から、木造躯体構造の基礎強度性能および住宅建築物構造の耐久維持性能に支障ある「瑕疵が存する可能性が高い」木造2階建ての新築建売住宅と考査します。 回想:結局、依頼人は「当該事象部分の改修是正は行わない」とした分譲主側案を受入れて当該物件を検収したとの事でした。 ちなみに、この新築建売住宅の分譲主会社は、過去の別件で「施工ミスを正当化する」口述を繰り返すばかりで、最後は改修是正工事の完了を装った"未是正の状態で逃げた"逃亡行為で買主へ不当に検収をさせた前歴のある社会倫理無視の住宅会社です。そして、6年程経ったある日、同依頼人から「新築した注文住宅の内覧会の同行を頼みたい」旨のご連絡を頂いたが、丁重に辞退した。 | |
7m3 基礎梁貫通割れ欠格事例(基礎梁の強度性能ならび住宅建築物の耐久劣化性能に支障及ぼす事象)基礎梁に貫通割れが生じた当事例は、軽量鉄骨造2階建ての新築一戸建て建売住宅です。 住宅建築物構造の要となる基礎躯体人通口部分のハンチ下端の鉄筋コンクリート部に基礎梁を貫通する割れ象例です。 事象部分の検証では、❶最大貫通割れ幅0.45㎜である、❷貫通割れ長さは耐圧版上端面より人通口基礎梁をコの字で跨ぐ形状である、❸並行した向い側にもL字形の割れが生じている、❹人通口基礎梁の同事象が他所においても点在している、❺基礎強度性能と当該事象の安全性おける証明がない現状から、住宅建築構造の基礎強度性能および住宅建築物構造の耐久維持性能に支障ある部分が点在する「瑕疵が存する可能性が高い」軽量鉄骨造2階建ての新築一戸建て建売住宅と考査します。 考査資料:住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準(建設省告示第1653号) 新築一戸建て内覧会同行サービス実績の基礎梁貫通割れ欠格事例に戻る | |
7m4 基礎梁錆び塊化物埋設不良事例(基礎コンクリートの耐久劣化性能および基礎強度性能に支障及ぼす事象)この基礎梁の象例は、新築木造2階建ての戸建て建売住宅です。 引渡前の買主確認内覧会の立会いサポートでの床下に進入精査して検証した、基礎梁の下端部に錆び塊化物が埋設事象した不良象例です。 事象部分の状況検証は、❶基礎梁下端部に巾止め金物(セパレート)が錆び塊化している、❷錆び朽ちた巾止め金物は基礎梁躯体内を貫通するタイプである(分譲主側へのヒアリングより)、❸基礎梁内の主筋および補助筋(スターラップ)を保護する規定の被り厚(45㎜以上)が確保されて無い、❹当該事象は多箇所に生じている❺当該事象における基礎強度の耐久劣化性能と住宅建築物安全性の証明がないなどの状況から、基礎コンクリートの耐久劣化性能および基礎強度性能に支障及ぼし得る事象部分が点在する「瑕疵が存する可能性が一定程度存する」新築木造2階建ての戸建て建売住宅と考査します。考査資料:住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準(建設省告示第1653号) 右側2枚の緑枠写真は、新築住宅完成時の一般的な基礎梁下端部状態です。 余談:当物件の巾止め金物を用いた場合には、錆びる前に無収縮モルタルで塗り込める補填する方法で対処すべきであったと考量する。 | |
7m6 基礎梁被り厚部分損壊不良事例(基礎コンクリートの耐久劣化性能に支障及ぼし得る事象)本事例は、新築木造3階建て建売一戸建て住宅物件の基礎梁検証象例です。 引渡前の内覧会に立会う同行サポートで床下に進入して精査した、基礎梁と基礎耐圧版の取合い部分に基礎梁鉄筋を保護する被り厚が損壊した不良事例です。 左写真はコンクリート基礎梁最下端部分に基礎梁を貫通して設置した水抜き口部分の画像です。水抜き口周部の欠損部分をモルタルで補修した事よいが、その補修モルタルが崩落状態に至り、補修前と変わらない鉄筋被り厚部分の損壊象例です。そして、当事象部を検証した結果、❶基礎梁下端部に深さ5㎜以上20㎜未満の欠損ある、❷当該事象部の基礎梁幅150㎜内の下端主筋にはD16㎜が仕様されている、❸基礎梁内の主筋および補助筋(スターラップ)を保護する規定の被り厚(45o以上)が確保されて無い、❹当該事象は多箇所で生じている、❺当該事象部の基礎耐久劣化性能と住宅建築物安全性の証明がなされて無い実状から、基礎梁コンクリートの耐久劣化性能に支障及ぼし得る事象部分が点在する「瑕疵が存する可能性が一定程度存する」新築木造3階建て建売一戸建て住宅と考査します。考査資料:住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準(建設省告示第1653号) 奥付:小さい事象の数箇所の事ゆえ、甘受する買主の方も多いと思います。しかし、築20年30年の建造物を点検・検査に携わってきた者には「耐球劣化性能上、軽視できない施工不良事象」と所見しています。人生の証となるマイホームと思われる方、そして、気候変動に起因する先々の災害を最小限にとどめたいとお考え方は、定期的に自主点検されるようおすすめします。 | |
7m8 基礎梁側面損傷不良事例(基礎コンクリートの耐久劣化性能および基礎強度性能に支障及ぼし得る事象)当基礎梁検証事例は、軽量鉄骨2階建て構造物の新築一戸建て建売住宅です。 土地建物売買契約をする前の内見・内覧立会い同行時に床下進入予備調査で検出した、基礎梁側面損傷象例です。 構造耐力上主要な基礎梁の損傷事象状況は、❶基礎側部上端に事象周部より深さ5㎜以上20㎜未満に欠損した損傷である、❷欠損・損傷部分は恣意的に削り取られた(斫り)状態である、❸当欠損・損傷事象は多箇所で生じている、❹基礎梁形状サイズを変更していない、および基礎梁の躯体強度と基礎耐久劣化性能ならび住宅建築物安全性の証明がない時点おいて、基礎梁コンクリート躯体の耐久劣化性能に支障及ぼし得る事象部分が点在する「瑕疵が存する可能性が一定程度存する」軽量鉄骨2階建て構造物の新築一戸建て建売住宅と考査します。考査資料:住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準(建設省告示第1653号) 苦言:仮に、部分的な形枠バースト孕み部を削ったにせよ、当該基礎構造の強度品質性能および耐久性能に関する安全性を示す証明とその説明を、売買契約前の住宅購入消費者に提示して了解を得る、社会的な販売現物説明責任の必然性がある事象種と考えます。 | |
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LV7 住宅構造ベタ基礎-耐圧版 | |
住宅構造象例分類 | |
住宅構造象例対象 |
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7n1 ベタ基礎耐圧版上面長尺割れ不良事例(ベタ基礎耐圧版の強度性能ならび住宅建築物の耐久劣化性能に支障及ぼす事象)このベタ基礎耐圧版事例は、軽量鉄骨造2階建ての新築一戸建て建売住宅で検出した象例です。 引渡前内覧会時の買主検査立会いサポートで床下進入精査にて検分した、住宅建築物構造の主要なベタ基礎コンクリート躯体耐圧版上面部に長尺割れ損傷した不良事例です。 状態検証の結果、❶割れ事象の長さは3,500㎜以上の直線的な線形で耐圧版中央付近に生じている。❷割れ幅0.3㎜以上0.5㎜である。❸前記の同状態が他所の耐圧版にも認められる。❹ベタ基礎に関するコンクリート調合書および打設計画書などの写真を含む工事記録が一切ない(分譲主側へのヒアリングより)❺基礎強度性能と当該事象の安全性に関する証明がない現状から、住宅建築構造の基礎強度性能および住宅建築物構造の耐久維持性能に支障ある部分が点在する「瑕疵が存する可能性が高い」軽量鉄骨造2階建ての新築一戸建て建売住宅と考査します。 右写真はこの事象種の補強改修工事に採用される特殊樹脂注入式の施工例です。 助言:当該事象は幾多の改修工事方法が考えられ是正可能です。但し事象原因調査を行い、その分析結果に応じた適切な是正工事を丁寧に実行する事が重要であり、それらは建築施工技能力でも左右されます。モルタル覆い隠し等による是正騙しにくれぐれもご注意ください。 | |
7n2 ベタ基礎耐圧版上面拡大進行割れ異状事例(ベタ基礎耐圧版の強度性能ならび住宅建築物の耐久劣化性能に支障ある事象)当例のベタ基礎耐圧版事例は、新築木造2階建て建売住宅で検出した象例です。 土地建物売買契約をする以前の新築工事完成直前状態での内見・内覧立会い同行で、床下進入の予備調査で検証したベタ基礎耐圧版上面拡大進行割れ象例です。 事象状態の検証結果は、ベタ基礎耐圧版上面の❶割れ事象箇所はモルタルで覆われている。❷覆われたモルタル材面は直下の割れ事象頭上でV字形に拡大して割れている。❸モルタルで覆われてない箇所の割れ幅は0.3㎜以上0.5㎜である。❹割れ事象および割れ痕跡の長さは1,600㎜以上である。❺耐圧版の割れ事象および割れ痕跡は一つの耐圧版に複数生じている。実状から、基礎耐圧版コンクリートの耐久劣化性能に支障ある事象部分が点在する「瑕疵が存する可能性が高い」、新築木造2階建ての建売住宅と考査します。考査資料:住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準(建設省告示第1653号) 回想:本事例は分譲主会社が立ち会わない契約前内見の検証ケースにて、事象原因の質疑や是正方法回答が得られない契約前の内検調査でしたが、後日、依頼人は売手側から自社許容基準内(割れ幅は1.0㎜以内、割れ深さ30㎜以内らしき)説明と「現状有姿」条件を受けたようである。(クラック補強専門業者でも90万円以上掛かる是正工事は逃げる理由の一つと想定) その後、分譲主の惑わしの怪説や他業者の無根拠話しを理由付けして「構造上心配な程でもなく良い物件だったらしいって結論に至り」…などと「口コミ」や「評判」のインターネットに名指し投稿された」記憶深い事例でもある。すなわち、購入される方々の主観性でその許容判断は十人十色と言うことです。 |
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